
ルート配送は、時間との勝負。とはいえ、あせりは禁物です。
ルート配送の仕事は、3tトラックに乗って1日に3~4軒のホテルを回り、リネン類の回収や納品を行います。数が少ないように思えますが、トラックとフロアを何度も行き来しながら、ホテルの各フロアにあるリネン室に格納していくため、移動時間をのぞいてホテル内での作業だけでも1時間から1時間半ほどかかります。次のホテルの時間も決まっているので、新人時代はよくあせりました。ですが、急ぎすぎてお客様のエレベーターにカゴ車をぶつけてしまい、壁を傷つけてしまうと元も子もありません。だからこそ慎重に作業をしています。素早く行うコツは、作業スペースを確保する意識。具体的には回収作業から始めてスペースを空けて、そこに納品すれば作業が楽です。同行研修の期間を3ヵ月間ほど設けているので、その際にいろいろと質問していただければと思います。

ルートは固定だから、関係を深く築ける。元気なあいさつがコミュニケーションのカギです。
ルートは一旦決まれば、同じお客様に関わることが多いです。私の場合でいえば、烏丸通周辺のホテルの配送を続けています。あるときに、別のドライバーのカバーで向かった先のホテルのスタッフの方から「○○さん、最近来てないね」と尋ねられ、心配されるほど信頼関係を築いていたのだと感心しました。そうなってこそ一人前だと感じ、私も担当ホテルとのコミュニケーションに力を入れています。大事にしているのは、笑顔と元気なあいさつ。こちらが明るく接すると、お相手の方からも明るい対応が返ってきます。エレベーターで一緒になった際にも軽い世間話を積極的にしていくことで、いつしかスタッフの方とプライベートでも食事に行く関係になれたホテルもあります。信頼を地道に獲得し、担当ホテルの系列ホテルが新規に立ち上がるときに「山口さんに、このホテルもお任せしたい」とおっしゃっていただけることが理想です。そのためにも、正確な仕事とコミュニケーションの両方を頑張り続けたいと思います。